(巻十二)眉の下剃つてもらひし薄暑かな(戸恒東人)

9月21日水曜日

お昼のテレビニュースで“昭和の幻風景(山本高樹作品)”というジオラマ展が市川市文学ミュージアムで開催されていると伝えていた。下町や葛飾の昭和の町並みの作品展だそうで、荷風にゆかりのある作品もあるそうだ。
市川市というところは、昔は鎌倉に対比されるようなところであったようで作家が居を構えた場所でもあったと聞く。
NHKアーカイブで知った中野孝次氏はここのご出身とうかがった。

清貧と云ふには遠し目刺焼く(池田雅かず)

市川市・文化人で検索したところそうそうたる方々が少なくとも一時は居を構えたようである。
俳人能村登四郎は市川学園の教頭になった方であると知った。

子にみやげなき秋の夜の肩ぐるま(能村登四郎)

能村研三氏は同地で一誌を引き継いで文化人をなさっておいでです。

段取りが八分と言ひて渋団扇(能村研三)

ジオラマ展開催中にこの文学ミュージアムを訪ねてみることにしょうか。

文学少女が老いし吾が妻茨の実(草間時彦)