(巻十三)古日傘われからひとを捨てしかな(稲垣きくの)

2月4日土曜日

今日の句で巻十三の完結でござる。引き続き一挙掲載いたす。

この日記は帰宅途中の車中で書くことが多く、材料となる出来事はメモしたり、写真にとっている。寝床でラジオ番組の事や我が家の出来事を加えることもある。。
書き上げた日記は朝の車中で点検し、朝食をいただきながらアップするのが平日のパターンである。土日休日は朝のこの点検に余裕がないのである。

長き夜をたたる将棋の一ト手哉(幸田露伴)

昨日は、酒を飲んだ後で社会問題を材料にしょうなんぞと企んだのが浅はかであった。酒を呑めばどうしても昂ってしまう。天下りのような世俗的なことは人に任せておいて、個人として感じた身の回りの美しさ、面白さを書いていかなくては。

世事はみな人にまかせて花と鳥(井上井月)


では、今日は何か美しく面白かったものはあったか?
月天心の下、町内会の夜回りに加わった。総勢十二人が二手に分かれて拍子木を打ちながら30分ほどのパトロールである。我輩あたりが平均年齢であろう。

裏読みの裏は正面月天心(能城壇)

トロールが終わり、待機所に戻り老人会のような意見交換・雑談会を約10分ほど持った。警察OBの方が与力で市役所から派遣されて夜回りに同行するのであるが、元お巡りさんから振り込め詐欺が以前多発しているとのご注意があった。
あるご老人から、「俺んとこにも電話があった。出会い系サイトの未払い使用料八万を払えと言ってきた。」とのお話が出て、「うちには、貴金属や骨董品を買いたいと言う電話が掛かってくるが、ああ言うのは大丈夫なんでしょうか?」と質問も出た。

黄沙降る街に無影の詐欺師たち(馬場駿吉)

防犯パトロールがどのくらいご町内の防犯に役立っているかは定かでないが、終了後の防犯茶飲み話は体験の共有化に資している。

見張り鴨鳴けば百羽の羽音立つ(中島京子)