(巻十六)逆立ちをして春愁の血を正す(津田このみ)

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10月16日月曜日

冷たい雨

冷たい雨にうたれて 街をさまよったの
もうゆるしてくれたっていい頃だと思った
部屋にもどってドアをあけたら
あなたの靴と誰かの赤い靴

嫌な雨ですが、耳からハイ・ファイ・セットのミュージックをぶちこんで明るく出掛けた。

冬隣裸の柿のをかしさよ(坪内逍遙)

文章修行に飯田蛇笏の「茸をたずねる」を選んで、コチコチ始めたが、さすがに乗れず、一頁半で断念した。随筆でもある程度は物語性がないとコチコチが進まない。

薔薇園一夫多妻の場を思ふ(飯田蛇笏)

こんな面白い句を作れるになあ!

帰宅すると一日中話し相手がなく、言いたいことが喉にまで詰まっていた細君から機関銃の如く撃ちまくられた。中でも半ば興奮気味に話したのがガラス戸の結露のことである。カーテンまで濡れて大変だったそうだ。話だけで終わればそれでよいのだが、アルミサッシの部分や高いところをもう一度拭けとお沙汰があり、着替えて早々に結露拭きとあいなった!
機密性が高く、隙間風もなく、温かいのは安普請の戸建てとは違い有り難いが、有り難い事ばかりではないようだ。

対称に妻おることの安定がわれに大きなガラスを拭かしむ(石本隆一)

メメントモリ