2016-10-05から1日間の記事一覧

丸谷文章読本、第二章名文を読め 佐藤春夫『好き友』

この一文を誰かが推薦していた記憶はわたしにない。短いものだからこれは全文を引くとしよう。佐藤春夫の『好き友』である。 私の交友は誰々かとお尋ねになるのですか。貴問は私を怏々(あうあう)とさせます。私には友達ていふものがないからです。それは私の…

(巻十二)燕の子ひとの頭を数へをり(植苗子葉)

10月4日火曜日 二十余年前にマニラのネオンのジャングルを共にさ迷った戦友から連絡を頂いた。 氏の栄逹を知り、過日秘書の方に「名刺だけでもお届けに上がりたい。」と託けておいたところ、氏から直々にお電話をいただき、呑むことになった。嬉しいこと…