(巻二十九)形よき排泄ありぬ冬近し(中井春男)

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(巻二十九)形よき排泄ありぬ冬近し(中井春男)

6月27日日曜日

午前中に図書館へ行く。図書館は来週は館内整理で一週間閉まるので角川俳句の6月号を借りておいた。

今日の朝日俳壇につぎの句があり書き留めた。

人目にはつかぬところの涼しさよ(室達朗)

本日は千五百歩で階段は2回でした。

願い事-叶えてください。

「老人は乾いて死ぬのがいちばん苦しまない - 中村仁一・久坂部羊対談」思い通りの死に方 から

を読んでいる。

「乾いて死ぬ」とは、

《久坂部:無駄な抵抗を避けるには、あらかじめ家族を教育しておく必要があります。だから私は、最期の看取りを迎える前に、これから何が起きるかをレクチャーします。

「まず、徐々に食べたり飲んだりしなくなりますが、点滴は薄い砂糖水みたいなものですから、しても意味がないし、心臓や腎臓に負担をかけるので、かえって寿命を縮めることにもなるんですよ。血圧が下がると意識がなくなります。最後は下顎[かがく]呼吸をするので苦しそうに見えますが、本人は意識がないので心配ありません」と。-そうやって前もって知識や情報を与えておくと、落ち着いて対処する人が多いですね。

中村:それが最期の看取りにたずさわる医者の役目ですよね。私も、「意識レベルが落ちるし、脳内モルヒネが出たりするので、本人はまったく苦痛を感じませんよ」と家族の心配を取り除くことを心がけます。

たしかに一見すると苦しそうに息をするので、何も知らない人は黙って見てはいられないでしょう。いくら「心配ない」と言っても、「だって苦しそうじゃありませんか」と動揺する人はいるから、何度でもくり返し説明しなければなりません。

たとえば、一滴も水を飲まずに脱水状態になると、やはり熱は出ます。自動車でも、エンジンを回すと熱が出るから、冷却水がないとオーバーヒートするのと同じです。人間も体温を保たなくてはいけませんし、また心臓を動かすにも呼吸をするにもエネルギーがいるわけだから、水を飲まずに冷却不足になれば高熱を発することもあるんです。39度を超えることもあるので、そうなると見守っている家族は大騒ぎになりますね。だから、その居室に行くたびにいちいち「熱は出ているけど苦しくないから心配ない」と説明することになるんです。

久坂部:手間のかかる面倒な仕事ですよね。家族に「点滴してください」と言われたら、何も考えずに「わかりました」と答えれば「ありがとうございます」と感謝されて終わるわけですから。そこで「いや点滴はしないほうがいいですよ」と説得して理解させようと思ったら、最低でも一時間ぐらいかけて喋ることになる。でも、その時間をおしまずに、勇気を持って説明しなきゃいけないと思います。それでも理解が得られないことはありますが、わかってくれる家族も少なくありません。その場合は、本当に穏やかな最期になるんですよね。》

死に際は意識がなく苦痛も感じないと云うのが本当なら、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、ありがたい、ありがたい。だ。