句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」
右翼より左翼へ夕日を乗せ替えて吾がJAL伊丹に近づくらしも(村山美恵子)
細君が少しずつ縫っていた、ノーカラージャケットが完成した。
生地と型紙を買い、アドバイスをいただいた、柏のステーションモールの趣味の手芸店に成果を見せたいようだ。
手芸店のあとは、そごうデパートの婦人服売り場を歩くのが恒例である。
陳列されている、似た服の値段をチェックし、
「うん万円もするんだから、これ!」と、細君なりにいくらの服を手に入れたかを決めたいようだ。
昼食はアスターにした。
今日は比較的空いていた。父の日コースは六千円超えであった。
もちろん、そんなに高いものは食べない。二千二百円の1番安いコースにした。
吹き冷ますスープに小じわ梅雨つづく(布川直幸)
ジェットコースターでもなく、メリーゴーランドでさえない、観覧車のような君との三十年。
恋愛は消耗戦結婚は持久戦ののちに降伏(潤)
俳壇歌壇:
逃げ足を止めて我を見る蜥蜴かな(渡辺萩風)
あこがれの人も老いたり夏料理(小林紀彦)
わがひと世かくの如きと諾(うべな)へど未だ香の残る白秋のとき(大橋敏子)