(巻十二)歓喜して夕立の栃しぶくなり(石田波郷)

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8月26日金曜日

上野乗り換えで成田に行く途中、アメ横を歩いてみました。菓子屋、乾物屋、魚屋が残っているのは焼け跡闇市前期の名残でしょうか。

立春の米こぼれをり葛西橋(石田波郷)

密輸品の時計や宝飾品が捌かれていた名残は路地の奥まったところにあるショウケースに感じられます。

税関で越後毒消し見せもする(中原道夫)

バッグや靴それに山と積まれた安物の衣類扱う店があります。今でも目につかないところでブランド品のコピーは買えてしまうのでしょうか?

にせものときまりし壺の夜長かな(木下夕爾)

国際化が著しくバイタリティーを感じます。人も店も、チャイナタウンでもありリトルテヘランでもあるインターナショナルバックストリートです。

租界めく町の匂ひや夏の果(村井康司)

好物の海鮮丼など割安感があるのですが、大丈夫ですかな?と疑るのは私の国際化が遅れているということでしょう。

アメ横を詠んだ句は書き留めておりませんが、この句を書き留めたとき、アメ横が浮かびました。これも季節外れですが、

人波が街を動かす師走かな(後藤菊子)