(巻十四)をりとりてはらりとおもきすすきかな(飯田蛇笏)

4月25日火曜日

百円ガスライターを最後まで使いきると気分がよい。大抵どこかの飲み屋に忘れてしまい、使い切ることはまずなかった。

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや(寺山修司)

ガスと云えば、過日、災害時のため備蓄していたテーブル置き瓦斯コンロの瓦斯缶を処分した。期限切れのLPGが入っているので処理方法をメーカーに確認したら、“屋外の風通しの良い場所でコンクリートの地面に先端部を押し付けて瓦斯を逃がし、空になった缶は各区市の空エアゾール缶のゴミ出しルールに従ってください。”との自動音声案内であった。

「湧きました」風呂も声出す文化の日(大森蛍子)

早速屋外の風通しのよいコンクリート床の上で缶の頭のバルブを地面に押し付けて瓦斯を逃がした。瓦斯自体は無臭とのことだが、安全のため付臭されていた。小型ボンベ一本を空にするのに10分ほどかかる。ほとんど空になってからの微量の排出に時間がかかるが何度も缶を振って噴出させた。

薫風の語感うべなふ総身に(窪田佳津子)

テーブル置きガスコンロと云えば家族揃っての鍋であるが、我が家では鍋を囲むことはあまりなかった。鍋はもっぱら“さくら水産”のキムチ鍋である。そしてそこでは卓上瓦斯コンロが活躍している。