(巻十四)湯豆腐や隠れ遊びもひと仕事(小沢昭一)

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5月6日土曜日

細君の古本の処分を引き受け分別していたところ、予てもう一度読んでみたいと思っていた、常磐平氏の“遠いアメリカ”が出てきた。
綿埃を叩いて、読み直して見たかった“クリネックス・ティシュー”や“スージー・パーカー”あたり(P44~P50)を捲った。
以下で始まる一節をコチコチと筆写することにしたのでいずれ覧に供せるもの思います。

“重吉は透明なお湯に躰を沈めている。大きな浴槽のこのお湯は夜の十一時ごろになると、濁って垢の臭いがしてくる。
父親に石鹸で躰を洗ってもらっている五、六歳の男の子の、くずぐったいよという甲高い声が浴場に反響する。”


古本によき帯残る四温かな(内田恒生)

常磐平氏からはひと時代遅れての外国願望ではあったが、コカ・コーラを初めて飲んだのがどこであったかは覚えている。銀座のイエナではダールなどな短編小説のペーパーバックも買ったが“フォーラム”など体験告白もののペーパーバックをよく買っていた。体験告白ものは、どういう訳か辞書なしで体で読めてしまった。

立夏わが女子学生のアメリカ語(鈴木六林男)