(巻十五)点滴のわが名逆さま日脚伸ぶ(志村宗明)

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8月13日日曜日

旧宅の草取りに行く。穂を持つ草が増えてきた。

草取りの後ろに草の生えてをり(村上喜代子)

売家の穂を垂る草をむしりけり(潤)

朝日にバブルの頃の別荘分譲地やリゾートマンションの処分の難しさの記事が出ていた。買い手が付かないどころか金を付けても引き取り手が現れず、子供たちは“そんなものを遺してくれるな!”と云う。もっともな話だ。
別荘だけの話ではなかろう。利根川を越えた分譲地も物件によっては鼻も引っかけられないそうだから、“負動産”と云われても仕方がない。
柏の“田園調布”など云われた北柏からバスに乗らなければならない大手開発の分譲地も惨憺たる有り様ようだし、チバリーヒルと呼ばれた高級分譲地もよろしくないと聞く。
今は利根川が目安だが、そのうち江戸川辺りになるかもしれない。
50年くらい前に膨張が始まったのだから、その頃の東京圏が収縮する東京圏の止まりどころではなかろうか?つまりは場末までだろう。

江戸川の半分は千葉空に鴨(武田伸一)

そんなことを考えながら江戸川の鉄橋を渡り金町を過ぎ亀有で下車し駅前の日高屋で三点盛でホッピーを頂き、今年初物の酢の効いた冷やし中華を頂いた。

三伏の五体酸味の加わりし(山田征司)