(巻二十一)味噌しょうゆ切らさぬほどの年用意(園部佳成)

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3月16日土曜日


お休みの朝でも目は覚めてしまい、6時には椅子に座って本を読みはじめた。

“ すでに夜になっていて、デッキに出てみると周囲は真暗である。船全体が意外に暗い。明るくしておくと視界が利かないため灯火はみな遮蔽してしまうからである。黒い海上を黒い船がゆったりと上下しながらなかなか堂々と進んでいる。船首にかきわけられた波が白く泡立ち、湿っぽい風が耳元をすぎる。やがて、右手の水平線上にほそい三日月がかかり、ひとすじの銀光を黒い海面に流した。そうしつ潮風の匂いをかぎ、船体がゆっくりと傾き、のしあがり、沈むのを感じていると、はじめて或る種の感動が私の胸にあがってきた。”



「これが海だ - 北杜夫」中公文庫 どくとるマンボウ航海記 から

の一節ですが、いいですねえこの文章!

ということぐらいしか書くことない一日でした。
ヤフー!のメールが不調でやや苛々です。
旅の疲れが出てきたようです。どこへも行きたくない。

写真は団地内のカナメモチ。戸建に居た頃はカナメモチの発育が速くて剪定に追われた。蟻もたかるのでほったらかしにはできない庭木ですね。