(巻四十)洋式の水を流して明易し(福本弘明)

5月9日木曜日

 

(巻四十)洋式の水を流して明易し(福本弘明)

 

小雨。やがて上がる。朝家事は特になし。随筆筆写ブログの統計機能がよろしくなく昨日のアクセス数などが分からない。まっ、いいか。

昼前に、夜濯ぎの洗濯物を外に干す。

牛コマの残り物ほかで昼飯といたし、一息入れてから、二ヶ月毎の血圧検診に参る。途中、稲荷によりコンちゃんのご機嫌を伺う。ご覧の通り、くつろいでいらっしゃった。

3時少し前にクリニック到着。暇潰しように用意した一葉論文をコチコチして順番を待った。ちょうど二葉亭四迷の『浮雲』冒頭が引用されていて難漢字がやたら出てくる箇所だった。医者の順番待ちだから打てたが、そうでなければ投げ出すところだ。患者は後期の方々で耳が遠くなっている方も多い。こころ優しい、いや、ここの先生は本当にこころ優しい。その先生が患者さんやさしく、しかし大きな声で話かけるのが耳に入ってくる。「お一人でお住まいですか」「いや、寝た切りの婆さんと二人です。」などと聞き及ぶとコチコチ打つ指も止まる。やがて呼ばれて診察室に入る。実測134-83でまあまあよろしいですね、とのこと。記録手帳が一杯になるので新しい手帳をくれて、毎朝晩測るように優しい励まされる。明日は我が身をたくさん拝見してクリニックを出る。いつもは筋向かいの薬局で処方薬を頂くのだが、今日はネイル・ジュエリーの薬剤師さんに会いたくて駅前薬局まで歩いた。が、空振りに終わる。で、処方箋他を提出し、30分ほどで戻りますと告げて外に出た。4時3分前。カメスタで飲むつもりだ。店はまだ開いておらず、商店街を一往復して調整し入店。オーナーと店長が銭勘定でもしていたよう様子だ。オーナーさんも三十代のようで、ごゆっくりと言って出ていったが、この二人、元銀行とか商社にいたという感じの青壮年である。毎度毎度のポテサラを頼みレモンサワーを飲む。次にピザを頼んだら「お時間はだいじょうぶですか?」と訊かれた。調理器具の温めに時間がかかるらしい。で、餃子に切り替えた。サラダ旨し、餃子旨し、店長も話をうまく転がすので久しぶりに若年層と話をした。「ゴールデン・ウィークはどうでしたか?」の問いに「毎日が日曜日だから、サンデー毎日。」と返したが、ここに半世紀の時のズレが明白である。でも、安く楽しく飲んで気分よく見送られて店を出た。クリニックでの凹みをやや回復した。

帰り道にクロちゃんの様子を伺ったら、今日は居て、駆け寄ってくれた。猫は忘れないのだ。モフモフしたらずいぶん毛が抜けた。凹みほぼ回復。

帰宅して、おとなしく画を描き始めた。ヨークシャーに挑んだが石の橋に苦戦いたした。

願い事-ポックリ御陀仏。知らずに仏。

 

若年層と話をすると、我が余生が僅かであることを嬉しく思う。君たち大変だね、と思いつつ蜜の味を味わう。

こちらの問題は、

要はどう死ぬかなのよねワインゼリー(池田澄子)

だけだ。

 

 

目下、ブログ不都合により数値等不明です。

で、故障、不都合に絡めて、

「11人いる!-惑星の温度 - 福江純」知恵の森文庫SFアニメの科学  から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/33373048/

「水洗の使えなくなる時 - 古井由吉」文春文庫 巻頭随筆4 から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32328332/

を紐づけ致しました。