2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

(巻三十二)どこを見ていた狸やら轢かれいる(高山青苔)

(巻三十二)どこを見ていた狸やら轢かれいる(高山青苔) 2月4日金曜日 細君が歯医者に出かけて行った。治療ではなくお手入れである。彼女は殆んど残っているらしい。 そういうわけで、昼飯は非常食の調整となり赤飯とカレーうどんにした。カレーうどんは餅入…

「非凡人と凡人の遺書 - 岡本一平」日本の名随筆別巻17遺書から

「非凡人と凡人の遺書 - 岡本一平」日本の名随筆別巻17遺書から牛や魚は死ぬ時遺言しない。鳥や松の木も死ぬ時遺言しない。遺言するのは人間だけである。死ぬ時自分以外に他あるを顧みて其処に何か責任上の一言を遺して置く。これ人間が万物の霊長たる由…

(巻三十二)結局はおもひおもひの梅見かな(近藤史子)

(巻三十二)結局はおもひおもひの梅見かな(近藤史子) 2月3日木曜日 朝、麦茶をつくるためにお湯を沸かしていると細君がラジオのボリュームを上げた。ニュースは嫌だなあと思っていると、「今朝は五木寛之さんが生出演だもの、聞かなくっちゃ!」とのことだ…

(巻三十二)受験子の抜け殻となるチャイム鳴る(岩田桂)

(巻三十二)受験子の抜け殻となるチャイム鳴る(岩田桂) 2月2日水曜日 夜中に細君がやってきて、急に不安になったと言う。珍しいことだ。流行り病にかかるのではないかと言う心配スイッチが入ってしまったと言う。そして「明日、お父さんが散歩に着ていった…

(巻三十二)健康を数値で説かれ文化の日(藤巻朋子)

(巻三十二)健康を数値で説かれ文化の日(藤巻朋子) 2月1日火曜日 如月だ。 如月の靴屋の靴の死んだふり(佐山哲郎) 2月になったからではないだろうが、寒さが少し弛んだような気がする。 弛んだ隙に午後は床屋に行くことにした。野良猫のご機嫌を伺ってから…

(巻三十二)四天王憤怒す百舌もまた叫ぶ(水原秋桜子)

(巻三十二)四天王憤怒す百舌もまた叫ぶ(水原秋桜子) 1月31日月曜日 新聞と雑紙類を集積場に運ぶ。とにかく此処はゴミをきちんとやってくれるのありがたい。管理費は六千円だが、廊下階段の掃除を含めて環境メンテナンスもしっかりしているので文句はない…