(巻三十二)結局はおもひおもひの梅見かな(近藤史子)
2月3日木曜日
朝、麦茶をつくるためにお湯を沸かしていると細君がラジオのボリュームを上げた。ニュースは嫌だなあと思っていると、「今朝は五木寛之さんが生出演だもの、聞かなくっちゃ!」とのことだ。あの世代の作家の最後の一人になったのかな?
青春の辞書の汚れや雪催(寺井谷子)
ヤフーからサービス縮小の案内が届いた。メールは存続するらしいが、栄枯盛衰だなあ。コチコチした随筆なんかも預けてあるが、いつかはお引き取り下さいと云うことになるのだろう。USBや他の媒体に蓄積してあるが、いつ消えてしまうか分からないから不安ではある。
いつかまたいつかそのうち人生に
いつか多くていつかは終わる(俵万智)
午後は猫詣でのあと、リハビリ病院の内科に行った。猫は3匹出てきた。2匹が苦労猫で1匹は鼻黒君だ。鼻黒は距離の取り方や甘えた鳴き声で餌を求めるなど飼い猫系なのだが、茶トラと比べると毛並みが悪い。目も患っているのか目脂が着いている。
病院では予約時刻から45分遅れで診察となった。この病院ではワクチン接種をしていて後期高齢者の方々が接種後の待機をしていた。私もここで追い打ちを受ける予定だ。診察は問診を10分程して終った。病気が顕在化していないだけで、いつどうなるかは分からない。
春遅々と先の詰まりし醤油差し(田中悦子)
待っている間にちょっと携帯からヤフーの在庫にアクセスして随筆なんかを読んでしまったら0.3GBも消費してしまった。外での暇潰しには使えない。
冬晴やスマホで潰す待ち時間(外城より子)
願い事-生死直結で叶えてください。コワクナイ、コワクナイ。
五木寛之氏はある随筆の中で逝くときは念仏を唱えよと書いている。ナンマイダでもグラッチェでもスパシーバでもよいから念仏を唱えて逝きなさいと言う。
https://nprtheeconomistworld.hatenablog.com/entry/2020/01/27/083202
念仏と言うか、最期の一言については山田風太郎氏も述べていて、「ナンデモナイ、ナンデモナイ」を考えていると書いてある。私も山田風太郎氏倣って「コワクナイ、コワクナイ」と唱えて逝きたい。
https://nprtheeconomistworld.hatenablog.com/entry/2019/12/07/083541
臨終の一と声「ああ」枯世界(池禎章)