句歌控帳「立読抜盗句歌集」
四捨五入すれば還暦されど吾に子なし妻なし癌ふたつあり(石島正勝)
これも、歌壇の入選歌です。
何となく、気分の重い月曜日の出勤だが、薄い水色の朝の空に満月が白く浮いた。
東の野にかげろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ(人麻呂)
夕方の5時に、暗くなった。
まだ、空いている電車で柏に戻り、今日は床屋に行く。
散り透きて 明るき山の 木立原 入り来て石に 胡桃を割りつ (柴生田 穏)
二千円の床屋だが、理容師はある程度、雑談をするように指導されているのか、様子を窺ってきた。
こちらが、それを望んでいないことは、相手もプロだからすぐに察知する。
ところが、今日は仕舞い間際に、唐突に、
「選挙、行きますか?」ときた。
パーティー同様、床屋で政治と宗教の話はなしだろうと思っていたので、ちょっと驚いた!
「ん、まあ。」と答え、沈黙し、散髪は終った。
落選に挫けず投句生身魂(長尾重明)
断酒3日目達成
断酒に集中いたします。