句歌控帳「立読抜盗句歌集」
船よりも白き航跡夏はじまる(鷹羽狩行)
家族三人で柏のアスターで恒例の新年昼食会。例年、都心のホテルでランチをしていたが、
今年は細君が「遠くまで行きたくない。」と言い、柏までとなった。
空は冬晴れで空気は透き通っていた。
八階のアスターからでは、クレステホテルが邪魔して、筑波山の山頂は拝めなかったが、その麓は見えた。
筑波山渡りをせむとアサギマダラ秋空かきまぜ群れて飛びをり(猪野富子)
テーブルは予約しておいたが、隅のテーブルで、筆者は大きな鏡に対面して座ることになってしまった。
がまの油ではないが、己の姿を見せつけられると冷や汗が出る。
あまりにも老けた己のに愕然とし、死期さえ予感した。
鏡とか写真は、もはや見たいものではなくなった。
波高き 世をこぎこぎて 人はみな 舟岡山を とまりにぞする (西行)
しかし、長生きすることが、筆者の場合は、必ずしも幸福に繋がるとは思えない。
冬蜂の 死にどころなく 歩きけり (村上鬼城)
は、避けたいところであり、今の幸せな、そして暢気な、気分で少々の生かしていただければもんくありません。
コジマタカヒロさんの番組を楽しみながら、定刻に就寝。
断酒8日目達成
断酒に集中いたします。