本日の句歌

句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」


風の道元荒川に凛と佇つ鷺あり鴨は流れのままに(青木伸司)


昨晩のNHKカルチャーラジオは「落語」で、いよいよ廓話に入った。

講師の京須先生も緊張気味で、言葉を選びながら、遠回しに、しかしながら、何をすることが最終目的なのかを外さないように“廓”というものを説明していた。

吉原の歴史的な成立過程や廓の中の役割分担、例えば“引手茶屋”の果たした役割や吉原芸者と遊女との役割の違いなども解説していただいた。

頂点にいる遊女はお大名など高位高官をお相手とし、そういう客に対応できる教養を身につけていたとのこと。


君はいま駒形あたりほととぎす(二代目高尾)


そもそも、廓という言葉の由来が判らなかった。お城の郭とどうちがうのかが判らなかった。

講師によれば、吉原は水はけをよくするためと、遊女の逃亡を防ぐため、周囲に堀をめぐらせた。
これが城郭を連想させ、廓と言われるようになったとの由。


落語「明烏」の一部を挿れながらの三十分は、あたかも寄席にいたようでした。


猫八が虫を鳴く夜の寄席を出る(永六輔)