(巻十)とどまればあたりにふゆる蜻蛉かな(中村てい女)

3月23日水曜日

喉が渇いたので車中で一杯いたすことにしました。始発駅では折り返し列車が入線して車内清掃され“ドア扱い”がされて乗車の運びとなります。
列の先頭で待っていた人は大抵進行方向左側の最後列窓側に向かいます。これは多分座席のリクライニングを遠慮なく倒せるためではないでしょうか。左側を選択するのは螺旋階段の流れと関係しているのかもしれません。私は15列のDを目指して参ります。
座ってから発車まで10分くらいあるのですが、発車前に飲みはじめてしまうと、目的地まで持たなくなり、車内アテンダントから買い足すことになってしまいます。
ですから、目の前にハイボールとつまみを置いて10分間じっと我慢をせねばなりません。
車内販売では、ウィスキーのハイボールと氷結、それにビール複数銘柄が酒類として用意されているようです。お値段はキオスクよりやや高い程度です。酒の値段は妥当なのですが、つまみには割高感を感じます。割高感は分量の多さ、例えば柿ピーですが、ビール一缶を飲むには多すぎる量のパッケージなのです。量が多いので高いのでしょうが、要らない分にお金を払うので高いと感じるのでしょう。
車内アテンダント、“グリーンアテンダント”ですが、カテゴリーで言えば“MILF”に入る方々が大多数です。落ち着きとその年齢のもっている色香を横目で楽しみ、また車窓からの街の風景を眺め短かな旅を堪能しております。

口癖は太く短くビール干す(後藤栖子)

のどかさや指が楽しむ袋菓子(亀山幽石)