(巻十一)それ以上月昇り得ずとどまれり(阿波野青畝)

6月1日水曜日

まだ鬱が抜けません。ネットでも暗い記事を読んでおりました。老後破産、下流老人、それから緩和ケアーです。

緑なす松や金欲し命欲し(石橋秀野)

肺癌がmost likely ですのでよく読みましたが、死を早めず、遅らせず、そして最後はモルヒネのちょっと多めの投与でわからないうちに旅人にしていただけるようです。

みこまれて癌と暮しぬ草萌ゆる(石川桂郎)

有難いことにspritual painについても十分な手当てをしていただけるようなので、死への恐怖や人生の虚しさなども緩和していただけるようです。

死ぬのはいや蟻がむらがる蝶を見て(死刑囚某)

できれば小動物で心のケアをしていただける病院に入りたいと思います。猫さんを脇に挟んで“ニャー”と言って終りたいと思っております。

にんげんは面白いかと冬の猫(矢島渚男)

緩和ケアも保険の適用を受けられるので、今の保険制度であれば高額医療費扱いを受けられるようですが、部屋代他は必要です。辻中病院の料金表で想像するに1日二万くらいは見ておかないといけませんね。分からないのは“余命”ですが、告知は月単位ですとしか書いてありませんので細かな予算が立てられませんねぇ。

極月や父を送るに見積書(太田うさぎ)