1月22日日曜日
勝手に梅小路と名付けている裏通りの一軒の白梅が開いた(写真)。
開いたと君白梅を指しにけり(潤)
朝日歌壇1月16日:
不用意の発言悔やむ会議後は足浸したし冬の潮に(長尾幹也)
爺さんとふいに呼ばれたその日から始まりました爺さんの日々(山崎波浪)
何れも思い当たる節ありありの歌でござる。対策としては:
大マスク禍の元隠したり(安富耕二)
残るのは死んだ振りのみ四月馬鹿(本杉康寿)
1月20日にはNHK俳句2月号が出た。買う気はなく、立ち読みしてみたところ、小島健氏の“笑う俳句には福来たる”に例示されている句が面白い。
台風待ち声いきいきと予報官(片山由美子)
づぶ濡の大名を見る炬燵哉(一茶)
日盛りの都庁はやはり居丈高(大牧広)
“俳句的日常”は女優の藤田弓子さんの第二回のようで、俳号は遊歩(ゆうほ)、東京俳句倶楽部に入っていらっしゃるご様子である。
なにもかもまあるく抱いて里の雪(藤田弓子ー遊歩)
ほかを自選として上げていらっしゃいました。
“アンソロジー 俳句と暮らすー衣服(中原道夫)”では衣服を詠んだ句を紹介していた。
ジーンズの立派な穴へ青嵐(櫂未知子)
添削教室の“今月の佳句”にも書き留めたい句があった。
ヘルメット腹に被せて三尺寝(小島美枝子)
秋空や高圧線に技士九人(富永琢司)
そして入選句には、
水鳥の水より早く暮れにけり(紙田幻草)
さらに表紙に、
ここぢやあろ家あり梅も咲て居る(正岡子規)
これを全て抜き盗り記憶するキャパはないし、やれば万引きにもなりそうだ。
立ち読みに金吐かせけり二月号(潤)