(巻十六)昼飯に少し間のあり栗拾う(赤星水竹居)

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8月19日土曜日

最後に表札を外し旧宅の撤去を完了した。

風鈴をはずし虚空に風還す(梶原ひな子)

城引渡しは五日後でござる。

無理強ひをせぬが酒豪や大石忌(鷹羽狩行)

空模様が怪しかったので自宅近くまで急ぎたち戻り、蕎麦屋の吉楽で昼食といたした。
品書きにおでんとあったので、恐る恐る“こんな夏場のまんまん中でも、おでんあるんですか?”と女将さんに訊いてみた。
女将さんはちょっと困ったような顔で、“ありますけれど、インスタントの袋詰めを温めるだけですよ。”とすまなそうに言った。
お値段が400円とお手ごろだったのでお願いし、一本付けた。
インスタントおでんが温まるまで、チビチビやっていたら爺さんが “見本なんで食べてみてくださいな”と 蒲鉾二切れをわさびののった小皿でもってきてくれた。

皆さんが比較的よく再読されている中島義道先生の

「日本的商人道徳への違和感 - 中島義道新潮文庫 私の嫌いな10の人びと から

のコチコチが終わったところなので、中島先生“そこまで言わなくてもいいでしょう?温かい商売人さんもいますよ、”と思った。

おでんも美味しかったし酒も旨かった!気分がうまくしてくれたのだろう。

そうそう、二十日日曜日の夜は神宮外苑の花火大会だ。

間断の音なき空に星花火(夏目雅子)