(巻十六)地を潜り銀座の針魚(さより)食いにけり(高見勝)

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8月25日金曜日

社内報の編集者であるPRのハイジから今月号のネタの相談が入った。
原稿案は別のブログに書いた行政からのお達しで、ほぼそのまま纏めて送り込んである。
確かに通関なんかに携わったことのない方から見れば何が適当か判断しにくいのであろう。
九月一日から、関税率表解説と国際分類例規の一部が改定されるので、それにしたらどうかと具申し、WCOの品目分類委員会の検討結果が国内解釈に反映されるのだから、英文の根拠もしっかりと出せるよと申し上げた。
分類の規則はよく変わるのか?と訊かれたので、“規則”は変わらないが、“規則”の解釈が国々で異なることがあるので、WCOの分類会議は一年に二回あると答え、今度は九月にあるようだと答えた。
何でそんなにしょっちゅうやらなければならないのかと更に訊かれたが、答えに窮した。そもそも、分類なんてものはそんなものだ、では答にならない!

分からない道が分かれる春の山(秋尾敏)

品目分類と云うと科学的な響きがありましすが、極めて一部のもの、例えば鉱物や元素化合物を除けば社会科学的なものなのです。トマトは植物学的には果実ですが、分類は野菜と云う話は十九世紀のニューヨーク税関の話で、ある意味古典です。ゲーム機が電子機器か玩具かは5、6年前に確か玩具で決着したと思います。

冷蔵庫に冷えてゆく愛のトマトかな
(寺山修二)

加えて、技術の進歩が著しく項の規定に収まらないものが続々と現れます。
そう云えば、反対に、タイプライターは号細分で個別に掲名されていましたが、五年に一度の品目表全体の見直しで今年から姿を消しました。

役終えたままのアンテナ夏の雲(千波)

夜は、くだんの通り日比谷公園の盆踊りの見物に出掛けた。