ご内聞に 其の五

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入口のドアーを開けて館内に入ると、受付があり入館料をお支払いする。ここでも65歳ルールがあり、600円が400円に割引になった。イヤホーンの解説器を預り金500円で借りてみた。解説は20分程度だとのことで、展示物に番号が表示されているから、そのナンバーを押してからスタートを押してくださいとのことであった。
展示室は受付の右側の一階と二階で、左側にはショップがある。
順路に従い一階展示室に進んだ。第一コーナーには魁夷の市川市在住の頃の写真が飾られ
、第二コーナーには養父などとの関係図、養父などの作品が展示されていた。第三コーナーでは美術学校から帝展入選、海外留学あたりまでの経歴が資料と共に説明されている。一階ホールの中央にはガラスケースに納められて筆などの魁夷愛用品が鎮座していた。
階段で二階に昇った。一階の展示スペースも二階の展示スペースも教室二つ分位であろう。
二階は入口などを除き壁四面に絵画が展示されていて、中央には鑑賞用の椅子が数脚置かれていた。
作者を表示した札が添えてあるが魁夷の名はない。
20分ほどで一階の受付に戻りイヤホーン解説器を返却し、500円の返還を受けた。
係の方に展示目録を頂けるか伺ったところ、やや怪訝な顔をされたが、出品目録「市川市東山魁夷記念館 通常展特別企画3寄贈寄託作品展「川崎家の系譜展」」
を頂いた。
作者は川崎小虎、東山すみ、川崎鈴彦となっており、養家筋と令夫人の作品だけであった。
魁夷の作品は通常展には出さないだけなのか?無いのか?任意提出され、領置した書類からは断定できずであった。
魁夷は画家としてだけではなく文筆の方でも業績を遺されていると知った。受付左側のショップに入って「日本の美を求めてー東山魁夷講談社学術文庫)」を記念に購入し、絵葉書一葉「朝静」も買わせていただいた。
小じんまりしているが、心地好い展示館であり、係員の対応も芸術に携わり、魁夷の想いを伝える方々らしく清々しい。
600円はちと高いなとも思うが、懐と時間に余裕の有りすぎる方にはお奨めいたします。

これにて本日の徘徊録を読み切りといたしますが、是非とも「ご内聞で」お願い致します。

鰯雲人に告ぐべきことならず(加藤愀頓)