(巻十七)銀行に口座開きて入学す(堀之内和子)

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1月28日日曜日

重ね着やさらに重ねて二重足袋(潤)

寒いなか今日も図書館にお邪魔した。入口に西部氏の訃報が掲げられていた。
書架の間を散歩して、山折哲雄氏の「心の作法-中公新書」から“フェアプレイか無私か”をコピーした。読書は狭いながらも我が机上がよい。コピー4枚をジャンパーのポケットに入れた。

ポケットに猫を飼ひたし修司の忌(遠藤若狭男)

図書館を出て、ふと餃子が食べたくなった。
亀中裏門通りを新道に出れば、そこに店の名前は忘れたが引越し前に一度入った中華屋さんがある。ラーメン屋ではなく、どちらかと云えば昼の食堂系であり、出前もこなしている。
餃子と燗酒をお願いした。

青ぬたに箸を汚して酒一合(坂井清明)

餃子はちと甘い。酒は菊正宗の瓶詰であるが、ふっくらとした瓶で、何か少し得をしたような気がした。呑兵衛は意地かきたない。

晩秋の損得もなき立呑屋(星野高士)

書き留めてある句に、ラーメン、ワンタン、湯麺、冷やし中華、肉まんまではあるが、中華屋の餃子はない。探してはいるのだが、まだ巡り逢っていない。

ビニール傘透かして時雨の中華門(奈良文夫)

ふと餃子食べたくなりて燗の酒(潤)