(巻十九)店じまいしたる米屋の燕の巣(塩谷康子)

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6月11日月曜日

“今日は新聞の休刊日で新聞屋さんにはよかったわね。”と細君が朝の天気予報を見ながら宣う。
“そんなら、オイラも休もかな?”と申すと、
“二日も面倒みたんだから、さっさと行ってらっしゃい!”と
亭主に情け容赦はない。

弁当を持たされ今日へ押出さる(浜野白蓬)
*弁当は作らない。

台風は上陸、接近しないようだが、月曜日の朝の風雨は気分を萎えさせる。

ともづなの張りては弛み初嵐(松本光生)

気分が萎えたので普段は乗らないバスに乗った。このルートのバスはちゃんと定刻に運航してくれるので頼りがいがあります。

定刻にバス来てたたむ白日傘(栗城静子)

プロントへ行くのに通り抜けする新有楽町ビルは一応警戒体勢のようで水を止める遮蔽板が入口に用意してあった。

強雨強風というほどではないが、早目に帰途につき、寄り道せずに帰宅した。
何にもしていないのに、外では一日口をきいていないのに、何か疲れているなあ。

「もの食う女 - 武田泰淳」文春文庫 もの食う話 から

を次のコチコチに選んだ。武田百合子さんとの馴れ初めを書いているようだ。

この文庫本の編者の意図だろうが、先に紹介した大岡昇平氏の短編を含め、どの話も綺麗な美味しいお話ではない。重苦しいが引き込まれる食い物への執着話だ。