(巻九)ビルは更地に更地はビルに白日傘(山口優夢)

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11月17日火曜日

よく寝られました。ようやく醒めたようですが、管が色々なところに挿されていて辛い。

今朝は、看護師さんが熱い蒸タオルで体を拭いてくれました。

鳥わたる病者に熱き蒸タオル(水野すみ子)

お願いして、管を体の左側に纏めてもらった。

右からも左からも管が出ていると、体が管に絡めとられたようになり、自由度が激減する。


少しのしかし貴重な自由を得て、点滴棒を引き摺りながら、一階の売店にお茶と煎餅を買いに降りた。

伊藤園の濃い茶を二本と手塩屋という煎餅を買ってベッドに戻る。

六句の中から、

秋の灯や鋸屋根の町工場(小林幸雄)

を書き留めた。

点滴用の血管は3日から4日で場所を変えていくとのこと。
お昼前に変えてもらいましたが、いい血管あると褒めてもらった。

どの看護師さんも、痛みを与えない“do not harm.”、ということに気を配ってくれるのでありがたい。
かつてのように
「男の子でしょ。我慢しなさい!」
ということはない。


大部屋に移してもらえました。

緑なす松や金欲し命欲し(石橋秀野)