(巻十)やがてまた雪の降り出す雪見酒(小笠原和男)

2月2日火曜日

受験シーズンが始まったようです。いわゆる有名私立中学の入試が昨日から始まり国立大の二次試験まで受験されるご本人と家族の皆様は緊張でお疲れのことと存じます。

どちらへもころがる運や櫟の実(高橋将夫)

入学試験のみならず、資格試験、昇進試験、語学試験と生涯学習・生涯試験のご時世ですから老いも若きも通勤車内や喫茶店で受験参考書を睨んでおります。

まだ夫に試験のありて夜食かな(萩谷幸子)

漢字検定を初め、趣味の領域まで検定試験があるようで、碁や将棋の段位と同じように励みになっているようです。
俳句や短歌の世界のことは分からないのですが、新聞社の俳壇歌壇への投句など難関大学並みの難しさだとうかがったことがあります。

落選に挫けず投句生身魂(長尾重明)


私は元々軟弱者で、歳を経てさらに脳を締め付けるような学習に耐えられなくなりました。

葦でよい無理に木などにならぬよう(早川盛夫)