(巻十二)中吊りに求ム旅人夏休み(松枝真理子)

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8月10日水曜日

本日の句に誘われたわけではございませんが、成田方面に用事ができ出動いたしました。
混んでいるかなと思いながら京成上野駅に行きましたがスカイライナーはまだ余裕があるようでした。
発車までに40分ありましたので、乗車券を確保してから、この夏初物の冷やし中華を求めて不忍の池の方向に出て、池への路地に入ってみました。
するとそこには、遠い昔に絶滅してしまったと思っていたピンク映画の老舗大蔵映画の劇場があったのです。

老舗みなビルに吸はれて街薄暑(峰崎成規)

大蔵映画といえば山本晋也監督の未亡人下宿シリーズや痴漢電車シリーズ、飛鳥裕子さんのくノ一シリーズなどお世話になりました。
二本立てで上映されているようで、内一本は生保レディもののようです。アイディアもそれほど変わっていないようですし、ポスターを拝見した限りでは、昔と変わらず女優さんは美人ではないようです。やはり演技力が勝負なのでしょう!入場料は500円のようです。

声ほどは飛ばぬ女優の追難豆(渡辺峰山)

路地を進み不忍池の遊歩道に出ますと、池には緑濃い蓮の葉がびっしりと水面を覆い、これまたピンクの花が点々と見受けられました。(写真)

極楽と思う迄見る蓮の花(白神隆江)

ピンク巡りの極小旅行はこれまでにして京成上野駅の不忍口に戻り、横断歩道の前の北京料理店に入りました。冷やし中華は1100円といい値段でした。見栄えは地味です、普通に美味しかった。

冷し中華普通に旨しまだ純情(大迫弘昭)