(巻十二)秋ざくら倉庫とともに運河古る(赤塚五行)

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10月14日金曜日

暇潰しに俳誌でも捲ろうと思い日比谷図書館へ足を向けた。入口に特別展“江戸からたどるマンガの旅”の案内が出ていたので入場料を見ると三百円とある。
暇潰しにはお金がかかるが三百円ならまあいいかと、入ってみた。

江戸のこと少し問ひたき桜かな(小川弘)

この展覧会の趣はパンフレットの“ごあいさつ”によれば次のとおりである。

私達を楽しませてくれる「マンガ」。江戸時代では、「戯画」がそれに近い形で庶民に親しまれ、大変な人気を博していました。日本のマンガの始まりには諸説ありますが、本展ではマンガを「多くの人が親しむ大衆メディア」と捉え、江戸時代中期の戯画をマンガのスタートとし、江戸から昭和初期にいたる約230年にわたる大きな流れをたどっていきます。


このことについても見識があるわけではなく、そこにある作品を眺め解説を読んだが、画かれている図画の浮世絵風から一時代の前の新聞の風刺絵に連なる流れのあることは解りました。

浮世絵の女虫売軽げの荷(後藤夜半)

通人であれば、大変楽しめる展覧会かと思うものであります。
写真撮影禁止のためパンフレットから、“江戸のヒットメーカー・歌川国芳と風刺画”のコーナーの展示作品を写したものを掲示した。

卒業す片恋のまま ま、いいか(福地泡介)

そのあと、マニラの戦友と落ち合い一杯いたし、帰途に就く。車窓から見上げると立派な栗名月が天上にあった。

もう誰もいない地球に望の月(山崎十生)