(巻十三)世の中はとてもかくても同じこと宮も藁屋もはてしなければ(蝉丸)

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11月15日火曜日

そろそろトランプ以外の記事もあるかと英字紙を買ってみたが、トランプだらけであった。

ジョーカーの捨て時逸す夜長かな(田中悦子)

だいたい、報道記事は読まない。科学技術的なことの解説記事や書評にエッセイ、それに英国を扱った世相記事を読む。

哲学も科学も寒きくさめ哉(寺田寅彦)

新聞紙をドバッと広げて読むようなことはしない。読みたい記事を切り抜いて小さく畳んで、手帳サイズにカットしたクリアファイルに入れておいてこそこそと読んでいる。達人ではなく凡夫であるから辞書で調べながらの遅読である。


カビ宿り加筆あまたの豆辞典(?)

であるから、電子書籍はいらない。一週間に一度買う新聞から二三本の記事が採れれば豊作である。トランプばかりの今朝の新聞から“Smartphones and the spy who loved me”というエッセイを切り抜いた。スマートフォンの位置追跡機能を題材した話のようである。

古郷を磁石に探る霞かな(平賀源内)

そんな一日の帰りの車内で古典的な媒体によるメッセージを読んだ(写真)。落書きではなく落貼りである。

落書も当を得ており梅雨深し(松岡耕作)