(巻十四)芍薬や枕の下の金の減りゆく(石田波郷)

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3月16日木曜日

三寒の風の残りし四温晴(山内山彦)

という陽気で外に出てみようという心持ちになった。
先ずは新橋烏森の中華“天下一”で赤たっぷりの赤担々麺を戴いた。真っ赤に見えるが、写真の色ほど激辛ではない。量はどちらといえば軽めであるから、健啖家は半ライスを追加した方がよかろう。この店には月二回ほど立ち寄るが“毎度!”と言ってもらえる程度の馴染みである。味については云々言える舌を持ち合わせていないので控える。

セーターの色ほど若くなかりけり(上村敏夫)

資料確認ということで外出したので資料確認に日比谷図書館まで歩いた。いつも青信号に身を任せて升目を歩くのであるが、今日は裏道を歩いて内幸町交差点に到達した。

双六の賽振奥の細道へ(水原秋桜子)

さて、確認する資料であるが、「俳句界」である。雑誌コーナーで摘まんでテラス席で捲る、至福の時間である。

柿食ふやすでに至福の余生かも(結城昌治)

館内案内放送の注意事項に“居眠り禁止”が入っていた。聞き間違えかと思ってネットで確かめたら、しっかりと利用規程に上から三番目、酒気帯びと飲食に挟まれて大罪として禁止されておりました!

https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/about/rule/


パソコンの文字のゆらぎや目借時(久保田かなめ)

3月号から

首とんで事をさまりぬ白椿(高橋将夫)
健全な暮らしの端に竜の玉(森田智子)
朧から出られぬ月の光かな(抜井諒一)
大年や左右の違ふ靴の底(中山雅弘)
マフラーや話せば長き顔の傷(英龍子)
ふるさとを素通りしたる冬の旅(田村えいぞう)
黒帯の猛者なりしとはちやんちやんこ(木嶋朗博)

を書き留めた。