(巻十四)東京湾一景にして秋の風(あきのり)

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4月23日日曜日

朝日歌壇4月17日

「忖度(そんたく)」が通訳できず記者たちが戸惑っているニッポンの闇(島村久夫)

勝ち負けを顔に出さずにきた人の「君が代」歌うとき崩れたり(荻原葉月)

朝日俳壇4月17日

酒五合煙草二箱老の春(益子さとし)

どうでもよいことであるが、町内会の年次総会が開催された。これで総会から総会までが任期の班長のお仕事が終わりました。(写真は開会前の会場設営)
町会の役員たちは退職年金老人でサロンのようである。一部には政治的意図を持った輩も紛れ込んでいるようだ。少なくとも今日の総会の議長を務めた老人は町会行事の盆踊りに民進の議員を引っぱってきて挨拶させていた。明らかに連合系の民進シンパである。勿論自民は居るだろうし、公明だって共産だって爺や婆を埋め込んでいるのだろう?

右の眼に左翼左の眼に右翼(鈴木六林男)

イベントや防犯パトロールなどが暇老人の発想で企画されるので、巻き込まれる勤労者は堪(たま)らない。

閑人の来て耕人の手を止むる(黒木豊)

回覧板も回されるが、配布印刷物の枚数を数えるなどの手間に比べれば実に内容のないお知らせばかりである。
町内会には1800世帯が加入しており、月会費は三百円である。行政からも町会の事業に援助が出ているようだ。その関係があってか行政の下部組織からの案内文の回覧がやたらと多い。行政の下請けのその末端処理を班長だからといってやらされて、内容がない紙の枚数を数えさせられるのも渡世か。

騒がねば蜂は優しと庭師言ふ(上田秋霜)

班でも、班会費を集めているが、支出は香典だけであるから、集金も支出も嫌な仕事である。
何しろ年寄りの多い路地であるから、何人死ぬか分からない。昨年10月に残金が五千円になり、一人分となったので、やむ無く集金して三人分を貯えて冬場に臨んだが、三人分を残したまま、次期班長に引き継げたのでめでたしめでたしである。

さて、総会議事であるが、形どおりの事業報告と会計報告と進んだが、質疑となり、うるさ型から“日赤・共同募金”の町内会による“半強制的”募金活動についての意見や(答弁は当然“任意”の“善意”である。)、防犯灯の電気料金の支出についての追加説明要求などが出た。民主主義教育の学級会の成果が団塊爺の間で実を結んだのかもしれないが、ダラダラ質疑応答に苛々が溜まり、貧血を起こして倒れる人まで出てしまった。体によくない議事進行と内容である。

PTA、グラブ活動と並んで何かと不評の町内会であるが、防災・防犯・地域の絆、と大義名分を振りかざされると“正論”だけにやっかいだ。さらに世の中が物騒になって来ると“隣組”制度に変質するかもしれない。竹槍で訓練と云うことはなかろうが、明らかに強要感が出てきた防犯パトロールへの参加にその臭いを感じ、此の国にはそう言う傾向があることを思い出した。

信ずれば平時の空や去年今年(三橋敏雄)