(巻十七)おごそかに箸をそろえてうす粥の上に卵の黄身を落とす(山崎方代)

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12月24日日曜日

昨日から鮭缶、フルーツ缶、ツナ缶とプル型の缶詰めを開けたが、なかなか手強い。今はまだなんとか蓋をはがせるがゆくゆくは出来なくなるだろう。

ジャム瓶の蓋の手強き二日かな(玉田春陽子)

残り物で手巻きの昼食をいただき、その後年賀状に近況を書き加えた。転居通知を出していないので、そのことを書き添えるとスペースは大体埋った。賀状は7枚だけである。

人に家を買はせて我は年忘れ(芭蕉)

無難なる賀状の余白無難なり(潤)

巻の三十五があと5句で切りがよい。句を探しに図書館へ出掛け、俳句の書架から「微苦笑俳句コレクションー江國滋」を取り出して一時間ほど捲った。

世の中を少しづつずれ葱を噛む(山藤三魔)

かりがねや信じて渡る青信号(大黒泰照)

靴磨き靴見て老ぬ鰯雲(倉田春名)

焦がされてこれぞまことの目刺なる(林翔)

花冷のちがふ乳房に逢ひにゆく(真鍋呉夫)