(巻十八)秋桜好きと書かないラブレター(小枝恵美子)

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5月14日月曜日

快晴となり、昼休みに今日から始まった新橋機関車広場の古本市に出掛けた。

噺家の扇づかいも薄暑かな(宇野信夫)

二ヶ月に一度であるが、私にとっての掘り出し物が少なくなってきた。サスペンスとか江戸ものの小説ばかりで、随筆集はなかなか見つからない。
持ち時間を使いきる寸前に「文藝春秋編巻頭随筆IV」を見つけた。

知の森に迷ひて涼し古書の市(山崎茂晴)

文藝春秋の昭和56年9月号から59年12月号までの巻頭随筆から百篇を選んだ“第四弾”だと云う。(文春は社風として“弾”が好きなようだ。)
月刊文藝春秋を読んだことがないので巻頭随筆が各号に何本載るのか知らないが、三本ならば120本だ。その中から100篇に絞ったとしたら、落とされたご仁は面白くないだろうな!と余計な心配を致した。

帰宅の車中で捲ってみたが、“掘り出し物”である。

紙魚ならば棲みても見たき一書あり(能村登四郎)


30年以上前の面子ですが、執筆者の中にはまだご活躍の方々も多く、巻頭の巻頭は林真理子さんでした。随分お若い頃から脚光を浴びていたのですなあ。

林真理子さんをはじめ女性の執筆者は御名前を存じ上げている、宮尾登美子、浦部粂子、塩野七生向田邦子吉行和子澤地久枝高野悦子、馬場あき子、岸恵子、他の各氏で15人であります。この時分はそもそも女性の執筆者が少なかったのでしょう。今はどうなのか図書館に行ったときに文藝春秋を捲ってみます。


細君のニュース感想は新潟の殺人事件のことで、犯人が二十代なので息子に重ねてニュースを見ていたようだ。“犯人はどう処罰されたって当然でしょうけれど、両親はどうされているのかしら?親はかわいそうよね。”を繰り返していた。