(巻八)春昼(しゅうちゅう)の入つてみたき懺悔室(内田美紗)

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昨晩の新柏からの帰り道、猫から声を掛けられた。
毛並みのいい飼い猫が、ニャーニャーと尻尾を立ててよってきた。
喉など掻いてやったが、しばらく遊んでくれて、去って行った。

さし招く団扇の情にしたがいぬ(後藤夜半)

親分と関西名古屋方面に出掛けることになり、みどりの窓口で切符を買った。
カードの類いを携行していないが、まだこの国では生きていけるようだ。
どうも、カードとかネットには馴染めない。旧人類か。

湯婆などむかしむかしを売る小店(杏田郎平)

今朝の7時20分の「のぞみ」に乗車した。
手銭で旅をするつもりは毛頭ないので、最後の長旅になるのかもしれない。

行秋の波の終焉砂が吸ふ(伊藤白潮)

幸い二人席で窓側、隣は空席なので、

相席に目涼しく遣はれし(小澤克巳)

ということはなさそうだ。