(巻十一)冷奴隣に灯先んじて(石田波郷)

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7月3日日曜日

この町の駅前にも元首相と立候補者ご一行が遊説においでになりました。どうせ5分くらいの素通りと思っておりましたら、45分もいて握手会までするサービスです。(45分間聴いていたわけではありませんよ。歯医者に入って、治療を終わって出てきてもまだいただけです。)

片方の言ひ分を聞く炬燵かな(岡田由季)

ネットの選挙キャンペーンなどでは“三分のニを渡すな”と唱っていますし、こんなところでごゆっくりできるということはむしろ危ないのだろうと思ってしまいました。

落選に挫けず投句生身魂(長尾重明)

この季節の選挙運動ですから候補者、応援弁士、それにSPと思われる方々も真っ黒に日焼けしておりましたね。

腰骨の日灼け具合を較べけり(教えてください)


夜はご町内の防犯パトロール隊(写真)に参加いたしました。私よりお年寄りが六人、私より若い方々が五人の1ダースが二手に分かれて、拍子木など打ち鳴らしながら最寄り駅から15分くらい離れた住宅街を歩き回りました。

若あゆの二手になつてのぼりけり(正岡子規)

昼の部のパトロールは高温のため取り止めにしたそうです。高齢者のパトロール隊ですから熱中症で倒れて救急車を呼んだのでは洒落になりません。

早き瀬に力足らぬか下り鮎(安富才輔)


朝日俳壇:
骨格も人格も曲げ老の梅雨(伊佐利子)

朝日歌壇:
帰途買物休日無言食質素鼻唄少々独居淡色(長尾幹也)