(巻十三)春寒くわが本名へ怒涛の税(加藤しゅうとん)

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12月19日月曜日

結局双眼鏡もポケットに押し込んだ。双眼鏡の最初の獲物は駅のホームから捉えた電線に停まる鵯であった。

電線の密にこの空年の暮(田中裕明)

ポケットが気になるので、ネットで“ポケット”を詠み込んだ句を探したところ、

ポケットのなかでつなぐ手酉の市(白石冬美)

にぶつかった。俳号を“茶子”と申されるそうであるから、チャコ様なのでしょう。

他に二句紹介されていました。

バスはるかゆらめいてみゆ薄暑かな(白石冬美)

あやまちを重ねてひとり林檎煮る(白石冬美)

がごさいました。
チャコちゃんどんな“あやまち”を犯したのですか?

久し振りの好天でしたので日比谷公園まで足を延ばして鳥見を試みたのですが、雀と鳩ばかりでした。最初に鵯を見ておいてよかった!

渡り鳥近所の鳩に気負いなし(小川軽舟)

心字池の淵で日向ぼこりをしている三毛猫がいた。世の中に猫好きは多いようで立ち止まって話し掛ける人が結構いる。中には“癒されるなあ!”と癒されている人もいた。きっと徳のある猫なのであろう。

にんげんは面白いかと冬の猫(矢島渚男)