(巻十五)人のみな能面に似て寒の月(神吉拓郎)

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5月22日月曜日

月刊俳句界”から俳句をいただこうと日比谷図書館に足を運んだ。

書き留めた句は:

ポケットに猫を飼ひたし修司の忌(遠藤若狭男)
老木と思へぬ山の若葉かな(杉本艸舟)
点滴を連れて窓辺の冬銀河(稲垣鷹人)
待春や流るる雲に飛ぶ鳥に(深見けんニ)
配偶者ほどこの冬の月近し(藤井綸)
其の時は家族葬でと生身魂(安田俊明)

図書館を出る前に用足しに行ったところ、“今日の一撮”である。

冬ごもり厠の壁に処世訓(中神洋子)

館内の利用者の大方は“男子”高齢者であるが、ご家庭内での悪癖を貼り紙をされるほど公共の場でやってしまうのでは“老人の品格”も何もあったものではない。

老人の余るほどをり初薬師(吉沼等外)

図書館を出て地下鉄の駅まで公園を横切ったが今は薔薇の時季のようだ。ベルベットのような赤い薔薇が見事であった。

盗めよと盗んでみよと薔薇真紅(神野志季三江)