(巻二十四)甚平に酔ひ潰れるという手あり(小豆澤裕子)

f:id:nprtheeconomistworld:20191206081334j:plain


12月5日木曜日

地球

朝日の英語版に九十五歳でいまだ現役の助産婦さんが紹介されていたそうです。
これを下地にBethさんが One paragraph essay clubに面白い文章を書いて呉れました。

おじいさん

体が動くうちは働きたいとは思いますが、お仕事によりけりですね。あたしにできることが極めて限定的です。

爪汚す仕事を知らず菊膾(小川軽舟)

*小川氏とはレベルが違いますが。

とじ傘

散歩は白鳥生協まで行ってみた。イートイン・コーナーで百円の珈琲を啜りながらエコノミストをコチコチ読書いたした。店内放送がややうるさいがスペースに余裕があり清潔感もある。酒は禁止だそうだ。

賽の目のまろぶルートで生協へ(潤)

小一時間いて、予定していた記事を読み終えた。生協では呑めないからファミマのイートインに河岸を変えておでんで一杯いたした。
僅か一週間ですぐに其らしい老人に変身だ!

老人のかたちになつて水鼻(みずっぱな)かむ(八田木枯)

本日は五千六百歩。

本

「猫 - 奥本大三郎」文春文庫 91年版ベスト・エッセイ集 から

を読みました。
犬と猫の頭の良さについての考察は、自らへの問い掛けとして読んでもよいのではないでしょうか。

《 庭で犬が吠えている。はじめは怒ったような声だったのが、そのうちに「キューン、キューン」といいはじめた。
二階の書斎の窓をあけてヴェランダに出てみると、思ったとおり、猫にからかわれてうちの犬がいら立っているところである。私がそうっと出て行って上から見ていると、犬がこっちを見あげて、「も-、何とかして下さいよ-」という顔をする。
お隣りての境のブロック塀の向うに、小さな白い猫がうずくまっていて、ブロックにあけてある風通しの穴から、面白そうにこっちの庭を覗いているのが、上からよく見える。それから白い華奢[きゃしゃ]な右手を穴からこっちの領分に突っ込んで、二、三回、引っ掻くようなまねをした。やっぱり右利きであるらしい。ペローの物語にでも出てきそうな、肘まである白い長い手袋をはめた貴婦人のような腕である。
それでべつに犬の鼻面でもほんとうに引っ掻いたわけではないらしいのだけれど、犬はいっそういら立って、吠えている。》

中略

《 猫と犬のこのやりとりを見ていると、そもそも頭の良さには二通りあると思う。動物の知能を人間の基準で考えても意味がないかも知れないけれど、サーカスの芸などを教えれば、犬の方が猫よりはるかに難しいことができるであろう。しかし相手をからかったり、だましたりすることにかけては、猫の方がずっとうえのように思われる。》