(巻二十六)蝉の屍の鳴き尽くしたる軽さかな(大倉郁子)

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(巻二十六)蝉の屍の鳴き尽くしたる軽さかな(大倉郁子)

9月14日月曜日

今日は義母の命日だ。うるさいことは言わない、いい姑さんだった。その娘とは思えない。

細君は歯科へお出掛けになり、静かな午前を過ごしている。写真は鶏頭だそうだ。私も花があるのも良いものだと思う齢になった。

生命は脳に棲むらし鶏頭花(小野寺英子)

と詠まれてみれば、鶏頭花は何やらそれに見えてくる。単に季語として挟み込んだわけではないようだ。この句の良さがはっきりしてきた。
そして、鶏頭がそれに見えてくるのはそれの働きで、岸田秀氏の云う『唯幻論』になる訳か?

鶏頭に脳みる脳の朧かな(駄楽)

と駄句を捻った。

散歩:

細君が昼頃戻った。
歯科の後でモールに回り、秋春用のパーカーを買ってきた。薄いベージュでサイズもよろしい。やはり息子のお上がりはサイズ的に間延びしていて外には着て行けない。
ファッション・ショーを見て“いいよ!”“いいよ!”を連発した後、散歩に出た。

秋袷こうたる妻や猫歩き(駄楽)

今日は昼間でも散歩ができる気温である。
ハイスクール・コースを延長して中学正門、お寺、曳舟川と歩いた。
丁度昼飯どきで公園や駐車場で作業の方々が弁当をつかったあとだった。

風のみちここぞと決めて三尺寝(岡野俊治)

本日は三千七百歩で階段二回でした。

BBC
 
https://www.bbc.co.uk/programmes/w3cszjqc
 
The Food Chain
 
The fertiliser that blew up Beirut
A little-known chemical that changed the world.

ベイルートの爆発事故は窒素肥料が爆発したとのことで、この番組は窒素肥料についてスポットを当てていた。
馬糞、牛糞などの家畜糞と人糞を肥料として農業が営まれてきたが、十九世紀になり人口が急増するとそれでは間に合わなくなったそうだ。
南米沖の鳥糞の堆積した島やチリの窒素層から窒素を採り肥料としたが二十世紀に入るころこれらは枯渇し、食料不足にならんとした。
1909年にドイツで大気中の窒素を取り出す方法を発明したそうだ。
この方法は高温高圧で窒素を取り出すので製造過程に環境問題があり、また散布した窒素の残留による環境破壊もあるそうだ。
肥料会社は肥料を使わなければ今の二倍の農地がなければ食糧が不足する。それを勘定に入れればむしろ環境悪化を軽減しているとの理論武装だ。

そのような内容の番組だと思います。

肥壺の満々たれば富めるごと(宮川三平)

願い事-叶えて頂ければありがたく存じます。しばらくの間世捨人できたわけですから文句はございません。叶えてください。

死を畏れ死を恋ひ枝垂桜かな(おぐまふさこ)