(巻三十四) 職歴はただ一行の木の葉髪(清水みどり)

(巻三十四) 職歴はただ一行の木の葉髪(清水みどり)

8月11日木曜日

3日分の洗濯をして干したが、タオルが1本行方不明になった。洗濯機の底や洗濯篭、風呂場も見たが出て来ない。

昼寝明けに細君が「昨日、私のと一緒に洗っちゃったわ。」と失踪タオルを持ってきた。これが逆だったら何を云われたやら?

散歩に出かけて、藤棚のところからサンちゃんを呼んだら階段の奥から出てきた。食べたい素振りを見せたので二袋あげて、撫でてあげた。そんなところに蝉が降りてきて草むらでジタバタした。サンちゃんは人間なら80歳近い婆さんだが、サッと反応して蝉を押さえつけた。猫は生涯現役で、現役でなくなった時が死ぬ時なんだろう。現役引退から死ぬまでダラダラしているのは人間とペットの犬猫だけか。

賞味期限切れになる非常用ビスケットが下賜されたが、小袋が5枚入りなのでちょっとつまむには多すぎて食べにくい。

願い事-ポックリでお願いします。現役並に扱われるのを怖れていますが、現役ではありません。9月で賞味期限切れです。

長生きもそこそこでよし捨扇(副島いみ子)