(巻三十八)取沙汰も無事で暮れけり葛の花(凡兆)

11月28日火曜日

 

(巻三十八)取沙汰も無事で暮れけり葛の花(凡兆)

 

晴れ。漢方誘眠剤をホットウイスキーで流し込んで寝床に入るので実に寝付きがよい。寝付きがよい分だけ目覚めも早く4時半には暗闇でパッチリである。精神安定・不安症解消薬でもある誘眠剤のお蔭でここのところ不安のスパイラル若しくはruminationと云う苦しみを朝の寝床で味わうことが少なくなった。これもクリニックの「町医者の鑑先生」の見事な匙加減で救われたのである。

長き夜を瞑る漢方誘眠剤(拙句)

で、今朝も世の中には厭な出来事がこれでもかとある中で、そんなことは思い出さずに、英聴に励めた。

聴いたのは、

BBC, The Bottom Lind, Trade people.

https://www.bbc.co.uk/programmes/m001r20f

〈電工さん、配管工さん、塗装工さんなどの職人さんの話。見習いで300万、職人さんになると800万超えもあるようだ。施工管理が徹底しているようでビデオなどで記録管理しているという。新卒というか、落ちこぼれというか、そういう若い人の取り込みを図っていると親方や経営者は語っていた。〉

と、

BBC, Word of Mouth, Everday Shakespeare.

https://www.bbc.co.uk/programmes/m001ptbg

を聴いた。

日常の会話やスピーチなどでまだまだShakespeareの名台詞は引用されるらしく、また座右の銘としている場合も多いらしい。

前回聴いたときに、

There is nothing either good or bad, but thinking make it so. Shakespeare

はよろしいなあ、と書き留めたが、

今朝は、

Nothing will come of nothing. Shakespeare

という台詞のことを話しているのを聴き止められた。「無から有は生じない」とか「努力しなければ結果は出ない」とか「リスクを犯さなければ成果は獲られない」という意味だろう思ったが、念のためネットで調べてみた。

https://www.dictionary.com/browse/nothing-will-come-of-nothing

すると、どうもねちねちした場面で「魚ごころあれば水ごころ」のような意味で使われた台詞のようだ。

朝の一時間半、寝床で充実した学習ができた。めでたし、めでたし!

晩学の手櫛にかくも木の葉髪(岡持蝶児)

朝家事はなし。細君は美容院に出かけて午前は独居を楽しみ不善を為す。

昼飯はパック赤飯とカップキツネうどん。

一息入れて、2時半から散歩。図書館で予約してあった『松山巌書評集』の貸出しを受けた。800頁の大冊でもはや死語ではあるが“電話帳”のように厚く重い。図書館ネットで予約するときには内容もよくわからないが、重量はなおさら分からない。その重たい書評集をぶら下げながらいつもの猫詣でをしたがクロちゃんは不在であった。

桜落葉の盛りを歩き飲まず食わずで帰宅。

疲れたから手伝えと云われ、野菜炒め肉入りを調製いたした。自分でも旨いとは思わない。

願い事-ポックリ御陀仏。元気に御陀仏。とにかく消えてしまいたい。

徒し世や桜落葉の裏表(中村欽一)