本日の句歌

句歌控帳「立読抜盗句歌集」

夕霧のプラットホームに敬礼す乗務車掌の旅の始まり(本永静義)

上野駅12番線から一階ホームを見下ろしても、人がいない。
線が繋がり、上野駅は消えていくのか。


俳壇・歌壇

俳壇:
甘藍に蝶の来ている八百屋かな(西やすのり)
一人静二人静より華やげる(河合清)
にやにやと近づき来るは四月馬鹿(松村史基)

歌壇:
春めいて野菜売り場にふえてゆくつぼみのものとつぼみもつもの(阿部芳夫)
「もう疲れた」遺書によくあるフレーズを春夜うっとりつぶやいてしまう(長尾幹也)
寅さんが冬の「季語」とは知らなんだ薄着の似合う涼しい男が(石島正勝)

甘藍は(かんらん)と読み、キャベツのことだと細君に教えていただきました。
一人静二人静は草花のことだと細君に教えていただきました。
「また女のほうが偉く見えてきた、」という歌詞の歌がありましたねぇ。

さあ、残り半年、毎週水曜日は休むことにしょう。