句歌控帳「立読抜盗句歌集(巻七)」
胡座して大きく使ふ渋団扇(小原青々子)
正座はもとより、胡座も長くはできなくなってきた。
知らぬ間に 正座して見る 天の川 (奥津伸司)
歳のせいで、体が固くなったのが主因であろうが、生活習慣や住環境も大きいのでないだろうか。
桜貝拾ふ体のやはらかき(中田尚子)
寝床はベッドではなく、床に布団を敷いている。
だだ、ベッドの方が寝たきりにならないと聞いたことがある。
天国と思ふ布団の中にいる(高橋とも子)
つまらない話になったが、挟み込みたい句は在庫からすぐに見つけられた。
エクセルなどで検索していると、呆ける!
能天気、脳天気とも辞書にあり脳(なづき)かすみて老天気なり(高野公彦)
と
青春はみづきの下をかよふ風あるいは遠い線路のかがやき(高野公彦)
の歌人に告白されるのもさみしい。