(巻二十)着ぶくれて動物園へ泣きに行く(西沢みず季)

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10月10日水曜日

久し振りに電車に乗った。上着を着てネクタイは内ポケットに入れてある。会ってみようとおっしゃる方がいてお会いするのだがネクタイはどうしょうか?
電車が大手町を過ぎたあたりで車内を見渡したが上着着用者のネクタイ着用率は半分くらいである。
それなら、自分の好きなようにしよう。“しない!”ことにした。
日比谷で下車した。改札を抜ける時に運賃を見ると350円ほどである。

定期券払い戻して秋深む(潤)

であるから、往復700円を無駄にはできない。そのために早く家を出たのだ。日比谷公園を散歩し、図書館に入った。

月刊誌『俳句界』を捲り、収集に努めた。
書き留めた句は、

点滴のモルヒネとなり夕桜(結城節子)

*治療から緩和医療に切り替わったと云うことだろうか?

御自愛の言葉が解る古稀の我(毛利美子)

*七十まで生きようと云う未練(スケベ心)がこの句を選ばせた!

解決の一つに別れ花の道(曽根新五郎)

*熟年を超えて、終活期に入る中で、今更離婚は面倒だか、細君の目に余る言動が目につく昨今、考えの中の選択肢ではある。

さて、いよいよ帝国ホテルでの面接とあいなった。

段取りを取って下さった東京事務所のマネージャー氏と落ち合いラウンジへ。
対戦相手は英国人(ネクタイなし)とその上司(ネクタイあり)のちょっとひねっこいオランダ人でございました。
ビールを頂きながらお話を伺い、またわたくしの経歴などざっくばらんな雰囲気でお話し、一時間超の見合いを終わりました。
退席して、ラウンジの出口でホテルの人に煙草を吸える場所を伺ったら、
“こちらへどうぞ、ラウンジをご利用でしたら、飲み物のオーダーは要りませんから。”とバーに案内された。
飲み物のオーダーは要らないと言われても、やはりそうはいかず、リストをいただいたが、一番安いのがオールド・パーの千六百円である。
これも人生の思い出だとバーで一服して一杯いただいた。

人生にそんな一日があったと云うことです。

締めは“ときわ”でございまして、テレビでは歌謡番組を流していて、岩谷時子さんのトリビュートということで“愛の賛歌”、“ろくでなし”、などが歌われていた。
“ろくでなし”を歌ったクミコさんというシャンソン歌手でしょうか、いいですね!
因みに、“ときわ”の勘定は鯵の刺身、漬け丼、ホッピーセット、中一回で千九百円也。


今日のコチコチ読書、

伊勢神宮の今日的な意味 - 曽野綾子新潮文庫 百年目 から

英文は進まず、でした。