(巻三十四)とどめさす一手が欲しや懐手(片山由美子)

(巻三十四)とどめさす一手が欲しや懐手(片山由美子)

8月12日金曜日

台風のコースとエアコン交換が重なったようだが、やる前提でエアコン下のガスファンヒーターを部屋の隅に寄せた。

昼寝して、起きて、3時半ころから散歩に出かけた。明日は台風で出られないだろうから少し歩くこと、少し呑むことにして曳舟川を上った。鉄道をくぐり、東部地域病院の先を右に曲がり第八たから丸なる海鮮立ち飲み屋に入った。4時前で詰めて15人ほどの店に3人の先客がいた。品書きを眺めるに鯵はあるが鰯はない。鯖はしめ鯖と炙りしめ鯖。イカの沖漬けはあるが、全体として海鮮を威張れるほどではない。あじの刺身で浦霞にいたす。お通しがない点は由し、テレビがあって更に音量がデカイのは悪し。浦霞を御代わりして炙りしめ鯖をいただく。浦霞を御代わりしたら、剣菱をグラス3分の1くらいサービスしてくれた。鯵も鯖もこれ以上は細かくできまいというものが小皿にのっているだけだが、それが御時世なのだろう。勘定をお願いしたら二千円ちょうど。ちょうどと言われると嬉しくなる。浦霞は六百円だったし、小さな刺身も五百円はしていたはずだ。

酒はうまいし刺身もうまいが、こんな飲み方をすると空腹を覚える。何か腹に入れたくなったが、今更モツや冷し中華は食いたくない。結局銀座通りの寿々喜でざるを食った。「ごめんね、飲んで来ちゃったんで、ざるだけね。」とお願いした。女将さんも常連さん扱いをしてくれて「おそばで、締めですね。」などと応じてくれる。入口に飾ってある小さな額入りの写真を見ると“昭和十年開業”の記念写真らしい。女将さんが今のご亭主が三代目なると話してくれた。

蕎麦屋から二丁目の路地を歩いて都住3に至り、藤棚からサンちゃんを呼ぶと草むらの中から出てきた。石垣に昇ったので食べたいのだろうとスナックをあげる。一袋半くらいで食い気がなくなったので撫でてあげた。サンちゃんはそれほど腹が空いてはいなかったのだろうが、こちらに気を遣って食べたのかもしれないな?

ウエルシアでトイレット・ロールを買って帰宅。

願い事-死ぬまでの間が嫌なのだ。ポックリでお願いします。長生きはしたくない。この辺が落とし処だ。それまでに旨いカツカレーを食っておきたい。

北口の奥の方までの往復で疲れた。

あの店、まあまあなんだけどやはりテレビがいけませんな。多分、行かないな。その点蕎麦屋は静かで本当に落ち着く。