(巻四十)高年の時間持ち寄る余花の下(出口善子)

4月11日木曜日

 

(巻四十)高年の時間持ち寄る余花の下(出口善子) 

 

曇り晴れ。朝家事多し。先ず、自分の洗濯、それから細君の綿毛布洗濯補助、箪笥の衣類の風通し。

私にはどうでもよいことだが、朝刊が届いていなかったそうで、販売店に電話をしていた。新聞配達というのもご苦労なお仕事であるが、これも最近は高齢者が増えているようだ。

洗濯物を干して、朝家事が一通り済んだあと、千円床屋に参る。10時開店の5分後に入店。仕掛かり中の一人だけでほかに待ち人なしで、シメシメ。すぐにおばちゃんとおじさんが入店し、更に爺さんが来た。まっ、絶妙のタイミングで店に入ったってことだ。

床屋のおばちゃんの躾がいいから、店に入った客はみんなカバンやポケットからマスクを出して着用する。

10分少々で仕上げて貰い、千円お支払して退出。隣りのファミマでベンチに座りアイス・珈琲を喫す。隣りのベンチでお喋りする婆さん二人の話が耳に入ってくる。背高婆さんが話し、真ん丸婆さんが聞くという役回りのようだ。背高婆さんは糖尿の気があるようで自ら食事制限し数値に気を使っているらしい。近々検診があるらしく、医者はイニシュリンを勧めるらしいが、背高婆さんは、「医者は儲かるもんだから勧めるのよね。心筋梗塞だとか、脳梗塞だとか言ってね。」とタバコをふかしながら語る。真ん丸婆さんが「医者は脅かしてくるからねえ~」と相槌を打つ。「いいのよ、もう、ここまで来たんだから。」と背高婆さんが結論し、別のテーマに話は移っていった。

帰途、哀れなチューリップを一撮。

昏睡へ開き切つたるチューリップ(椎名康之)

帰宅し、風通しの衣類を箪笥に戻し、干している綿毛布を裏返す。

昼飯喰って、一息入れて、散歩。久し振りに図書館前のトモちゃんに会う。忘れてはいないようだが用心深い。スナックを一粒ずつ放ってあげた。続いて稲荷のコンちゃんを訪ねた。食い気は示さないが、ゴロゴロ転がってクネクネして信愛の情を示してくれた。クロちゃんは呼んだら草むらから出てきたが何となく落ち着かない。それほど食い気は示さなかったが、皿を置いたら匂いを嗅いだので一袋入れてみた。それは食べたが、すぐに身繕いを始めた。猫にも、細君のように、その日の気分があるのだろう。

野点の温かさはなかったので、7ELEVENでホット珈琲を喫しただけで帰宅。

洗濯物を取り込み、綿毛布のストーブ乾かしを手伝い、ブロッコリーとジャガイモを茹でて、鶏を焼いた。風呂掃除のあと、自由時間となりお絵描きに励む。借景だがイングランド、ブロンテ・カントリーのHaworthとかいう町だそうだ。国内の写真が桜ばかりで描きにくく、外へ出てみた。

願い事-ポックリ御陀仏。知らずに仏。これでポックリ逝ければ大正解‼

 

 

昨日はブログ「随筆筆写」に34人の方が訪れ、40のアクセスがあった。アクセスのトップ(アクセス3)は

「 青春の日々(一部抜き書き)-植村直己」文春文庫 青春を山にかけて 植村直己 から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32294909/

「私の見た大阪および大阪人(一部抜き書き) - 谷崎潤一郎岩波文庫 谷崎潤一郎随筆集 から 

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32306573/

「回転寿司と財産犯 - 橋爪隆」巻頭言、法学教室2022年2月号

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32387538/

4位(アクセス2)は、

「刑法-「鉄道のキセル乗車と電子計算機使用詐欺罪の限界 ー 東京大学教授 和田俊憲」法学教室 2020年9月号 判例セレクト から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32330168/

「東京-大阪、深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと - スズキナオ」

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32451963/

介護の日 年金の日 - 朝井リョウ集英社文庫発注いただきました!から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/33408784/

「富める者と貧しい者 - 遠藤周作遠藤周作エッセイ選集1人と心 かなり、うまく、生きた 知恵の森文庫

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/33409540/

であった。植村氏の登山に絡めて、

「地図をみながら - 深田久彌」中公文庫 わが山山 から

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32295582/

を紐づけ致しました。

 

余録:図書館には大変お世話になっている。とにかく金が掛からないというのがありがたい。故に利用者は金を掛けずに暇を潰したいという老人が多い。新聞閲覧コーナーや閲覧室には御常連の爺さんたちがいるが、図書館には婆さんはいない。お喋り禁止の図書館に婆さんたちは生息できないのである。

「老後や余生の一日ではなく、「自分」の一日 - 勢古浩爾」古希のリアルから

https://zuihitsuhissha.exblog.jp/32390492/

 

Side note: I am very indebted to the library. Anyway, I'm grateful that it doesn't cost money. Therefore, there are many elderly people who want to kill time without spending money. There are old men who are regular occupants in the newspaper reading corner and reading room, but there is no old woman in the library. The old ladies cannot inhabit a library where chit-chatting is prohibited.

BBC Radio 4 - The Food Programme, Older Men Learning to Cook

https://www.bbc.co.uk/programmes/m001slj7