(巻十)うららかや文具売場の試し書(大杉文夫)

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4月14日木曜日

黒田清輝の美術展の広告看板が各駅に掲出されていましたが、今朝その右下に小さく載せられているミレーの作品(写真)に気付きました。

汽車道の広告札や蕎麦の花(寺田寅彦)

羊飼いの少女が一日の終わりに感謝の祈りをしていると解釈し、感動を覚えました。

夕焼けて西の十万億土透く(山口誓子)

感謝して祈るということをしていませんでした。大黒様にも世俗的なお願いばかりしておりました。

春の夜の夢なり金庫一個分(高野ムツオ)

ここまで人生を家族共々無事に過ごさせていただいていることに感謝いたします。

感謝せず感謝されざる性格の君とも長きまじわりのまま(清水房雄)

しか書き留めておりませんでしたので、以下の句を書き加えます。

屠蘇一献妻に感謝のぎこちなく(藤野重明)

冬晴の感謝で始む祈の語(田川飛旅子)

臨終の感謝の言葉露の世に(稲畑汀子)


NHKの第一放送も木曜日、金曜日はプロ野球中継をすることがあります。今晩は名古屋vs広島を中継していました。初めのうち解説者が誰か分かりませんでした。語り口は村田兆治氏に似ていますが、そんなはずはないと思いました。ゆっくりとした口調で内容もあり、「ピッチャーはストライクて勝負ができなくはいけない。」「ピッチャーは失った点を取り返すことができない。」など時折挟むコメントも意味深長で解説は聞き応えがございました。
元名古屋の今中氏が解説者と分かりましたが現役のときのイメージは全くないので、解説者としてのまっさらの印象です。