(巻十四)忘れ物逆にたどれば枯れ花(佐々紀代)

3月27日月曜日

煙草すう男に寒き春の昼(大井雅人)

オフィスには当然のことながら喫煙所はない。それでもオフィスの入っているビルは外に灰皿を置いて中毒者の面倒をみている。
さすがにコートを羽織り傘を持って煙草を吸いにオフィスから出ていく訳にもいかず、集まって来る中毒者は寒々とした格好である。
我輩も中毒者ではあるが、どうしてもニコチンが必要という生理的中毒者ではない。手持ちぶさたというか慰みと言うか、気分転換に火を付けて吹かしている。

気分転換ばかりしている天道虫(榊きくえ)

最近は煙の出ない、ニコチン補給用の喫煙具が出回りはじめた。喫煙の許される場所でもいずれは無煙喫煙に限られることになるのであろう。そうなれば止めるしかないな。

NHK第二放送で月曜日夜8時半からのラジオアーカイブスは大村彦次郎氏の解説、宇田川清江さんの進行で六年間、今はなき作家の録音と故人にまつわる文壇の話を聞かせてくれた。この文壇シリーズは今晩が最終回となった。
宇田川さんから大村さんに花束が贈られた。菜の花の花束とのことで、誠にセンスのよろしいことでごさいます。