(巻十五)奔放な蔓はくくられ葡萄棚(前田達江)

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6月14日水曜日

いよいよオフィスビルの外の灰皿が撤去されてしまい、一服の空間がなくなる。

職人の長い一服紫木蓮(?)

被害者を出していると云うことだからそれも止もう得まい。

被害妄想者そこらを散歩冬の蝶(山口青頓)

転居後暫くは旅人気分で亀有の赤提灯を徘徊したが、気分も落ち着き真っ直ぐ帰宅することが増えた。寝酒に“山崎”を鉛のたっぷり練り込んである重いウイスキーグラスでやっている。つまみはチョコレート、ナッツ、それと猫にやるつもりで買った小魚やチーカマである。

永らへてみても良し悪し寝酒かな(?)

外で飲まない分を本に回そうと浜松町駅の書店に入ったが、文章道の手本となるとなかなか見つからない。“日本近代随筆集ー3”を捲ると猫随筆が“ネコロマンテシズム”と云う括り載っていたので買ったみた。

猫の奪還 ー 葉山嘉樹
ネコロマンテシズム ー 内田百聞
八百屋の猫 ー 大仏次郎
子猫 ー 寺田寅彦
仔犬 ー 宇野千代
動物同棲 ー 草野心平

採録されている。楽しみでござる。

前世には猫なりしかと思ふまで猫が好きにて猫に好かるる(坂本捷子)